アンタレス

バーレスクのアンタレスのレビュー・感想・評価

バーレスク(2010年製作の映画)
4.1
スターを目指してLAに単身飛び出したアリ(クリスティーナ・アギレラ)
オーディションも上手くいかずそんな折、ふと目についたのは『バーレスクラウンジ』というクラブだった。一瞬でバーレスクのショーに目を奪われるアリ。
働かせてほしいと懇願するアリだったが、パフォーマーではなくウェイトレスとして雇われることに。
ウェイトレスとして働きながら、アリに転機が訪れる。出産を控え店を離れるパフォーマーの代役を決めるオーディションが開かれることになった。半ば無理やりオーディションに望み、見事パフォーマーとして舞台に立つことができたアリ。しかし、バーレスクラウンジのオーナー、テス(シェール)の話を聞いてしまい、アリは店に多額の負債があることを知ってしまう。


スターに憧れ、チャンスを掴みその階段をかけ上がる、王道ストーリー。且つ、本職の歌手二人が看板というだけあり、ミュージカルシーンの完成度も高い。
舞台がクラブである故、ミュージカルシーンが自然と作品に調和しているので、「脈絡もなくいきなり歌い出すミュージカルが苦手」という人も違和を感じることなく観賞できると思う。
そしてとにかく、クリスティーナ・アギレラの歌唱力は驚異的である。『バーレスクラウンジ』のショーは、歌は口パクでダンスを魅せるスタイルだった。それに対し、クリスティーナ・アギレラ演じるアリが生歌を披露するシーンではその設定も相まって鳥肌が立つような感覚に陥る。
シェールが、夜の店内でソロで歌うシーンでも、華やかさは控えめに、しかし視線を外せないほど感情が込められた歌声を聴くことができる。
ミュージカル映画の傑作といえる作品だった。
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