ひでやん

バーレスクのひでやんのレビュー・感想・評価

バーレスク(2010年製作の映画)
4.6
歌手を夢見て田舎から都会にやって来た女のサクセス・ストーリー。とにかく、クリスティーナ・アギレラの魅力が溢れていた。

クラブで勝手に客から注文をとり酒を運ぶアリ。ジャックのアパートに転がり込み、部屋を散らかすアリ。ダンサーのオーディションで勝手にステージに上がり踊るアリ。ニッキの彼氏と二人で会うアリ。

そんなキャラのアリを、演技は上手いが歌はいまいちな女優が演じていたなら、図々しい自分勝手な女に見えたかもしれない。

アギレラが演じると、全ての行動が許せてしまう。テスさん、早くアリをステージに立たせておくれと願った。可愛らしい女の子がステージの上では抜群の歌唱力とダンスで魅了するカッコイイ女になる。

歌に合わせて衣装や髪型やメイクを変えて踊るステージパフォーマンスに圧倒され、時にパワフルで、時にセクシーな歌声が心を掴んで離さない。幕を下ろされた時のアカペラは鳥肌が立った。身体中にブルブルと電流が駆け巡るような衝撃だった。

テスを演じた大御所シェールの歌も、さすがの貫禄。

照明を浴びて美しく咲き乱れる女性たちがキラキラと輝いて、何度でも観たくなる豪華なショーだった。

最大のピンチを救った空中権は、なるほどなあ、と思う完璧の打開策だった。
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