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バーレスクのdenizのレビュー・感想・評価

バーレスク(2010年製作の映画)
3.9
「窓はないけど、サンセット大通りで最高の眺めよ。」

スカッとするものが無性に観たくて手に取った『バーレスク』。
やっぱり最高、何度観ても好き!

アイオワの田舎町から出てきたアリ(クリスティーナ・アギレラ)がロサンゼルスにある
ラウンジ「バーレスク」でスターとして花開くようになるまでを描く、わかりやすいシンデレラ・ストーリー。

何にせよ、これはクリスティーナ・アギレラありきの映画。
音響機材トラブルをカバーするため、突然生声で歌い出した主人公があまりに歌旨過ぎて観客が総立ちになる、というシチュエーション。
漫画とか小説であればよく見かけるけど、実写にするとなんかリアリティにかけるなぁ…がお約束なシーン。
それがなんともまぁ上手いことハマっているのです。
さすが世界の歌姫。
色んな意味でハコのサイズ感もちょうどピタリ。
これはやはり企画力の勝利。

ミュージカル映画と称されてますが、歌うのはちゃんとショー場面なので、ミュージカルはちょっと…な方にも取っ付きやすいかと。
歌とダンスがとにかくカッコいいんですよ…。
爆音映画祭で観るとテンション爆上がりします。
(是非は分かれるところですが、ストリップ的な描写はなく、あくまで「セクシー」の範囲のダンスです)
アナ雪のアナの声優クリステン・ベルもキレッキレで素敵なんですが、
私の推しはやはりバーレスクのオーナー、テスこと、シェール。
ハスキーな歌声も、年齢を感じさせないグラマラスボディも、ふとした時に見せる母親のような懐の深さも、破天荒に生きてきた自分の人生への一抹の後悔も、それをも蹴り飛ばして前へと進むショーへの情熱も、なにもかもがカッコいい。
あとですね、スタンリー・トゥッチ。
大好きスタンリー。
こんな素敵な親友兼戦友がいたら幸せだろうな。

心の底から歌って踊って、恋して友情を育んで、いくつになっても夢に向かって全力投球。
テネットで疲労困憊した頭をリセットするのにとってもお薦めな一作です。笑
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