ニクガタナ

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星のニクガタナのレビュー・感想・評価

3.5
設定を原作に準拠した2009年版TVアニメ終了後に作られた劇場版。エドとアルが賢者の石の正体を知ってからのお話で、本筋とほぼ関わらない健全な企画。ホムンクルスたちは出てこない。政治、軍事絡めた原作の世界観や設定はちゃんと守られてる印象で、破綻なく割とちゃんとしてるし、これだけ観てもまずまず楽しめる親切設計。公開当時はたぶん期待外れになるだろうからと劇場に行かなかったくらいだが、観直してみて良かった。大国間の紛争に巻き込まれて国境の谷底の劣悪な環境で暮らさざるを得ないミロスの民は難民のよう。ジブリ出身、キャラデザ・総作画監督の小西賢一らしいヨリヒキディフォルメ自在な有機的で良い動きの高速アクションが素晴らしい。サブキャラのデザインはジブリ作品っぽい。エドのデザインはTV1期版の方が好き。声優陣も好演してた。クライマックスに谷を襲う溶岩が津波っぽくて、2011年によく公開できたなと思う。錬金術を使った溶岩の食い止め方が謎。
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