ビターチョコ

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星のビターチョコのレビュー・感想・評価

1.5
人気漫画『鋼の錬金術師』の番外編的なアニメ映画(2011年公開)。

●あらすじ(うろ覚え)
舞台は、西の大国クレタとの国境の街テーブルシティ。エルリック兄弟が、刑務所を脱走した男が使う未知の錬金術のことを知りたくて、その男を追う。彼には美人で人望がある妹がいて、その兄と妹を中心に展開していく(だが、その周辺事情がややこしく、秘密と矛盾もあって……)。

楽しめなかった。
面白くなかった。
私が観たかったのはエルリック兄弟が中心の映画だが、この映画は「それ」じゃなかったからだろう。

何より残念なのは、『ハガレン』らしい遊び心がないこと。たぶん、TVアニメ版の脚本や演出のスタッフは全く関わっていないのだろう。さらに作画に関しても。だから、つまり、『ハガレン』のタイトルだけどオリジナル要素が強いアニメ映画なのだろう。

さて……二回は観たが、舞台になる国がどんな場所か分からなかった(前半に説明はあった筈だが)。なんというか、知らない国の、知らない人たちの話を語られても「面白い!」と思えるわけがないということなのか。私が楽しめなかったのは、たぶん、そういうことだろう。

作画は楽しめた。
作画はすごく楽しめた!
(私にとって)好みのアニメーター、小西賢一と押山清高が担当だから。しかし、原作ファンとアニメファンはどう思ったのだろう。絵柄の基本コンセプトが違うから。

●余談1
去年だったか、邦画の実写版が作られた。『ハガレン』の人気はこれからも続くだろう。だが、二度もテレビアニメ化されてるから、またテレビアニメ化されることはない気がする。原作の続編もないだろう。

●余談2
脚本は真保裕一。元アニメ業界の小説家だが、彼の脚本による映画には「佳作」がない気がする。小説家として売れてるようだから、アニメの脚本は書かないで欲しい。なぜなら、原作への「愛」がないように思うし、(私にとって)退屈だったから(映画『ドラえもん』は2007年から3作も担当)。