蒼葉

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星の蒼葉のレビュー・感想・評価

3.0
漫画は全部読んでいたけどアニメは観たことがなかったなとふと思い立って2010年版の二期アニメから観賞。

流石ハガレン…びっくりするくらいシリアスな内容でしたね。めっちゃ人が死ぬ。えぐい。
やっちまった感がすごい(シリアス展開は好き)
ストーリーの区分としては原作のどこかで起こっていたかもしれない内容としてきちんと描かれていたので違和感なく観られました。

大人気作品なだけあってアートは丁寧でめちゃくちゃアクションがすごい。
とても絵が描きたくなる。
ジブリ的な表現とみんな言っておりますが、アニメの「表現」として確立しているのだからそりゃ似たような部分があっても良いのでは。
私はそんなにジブリっぽいとは個人的には思いませんでした。

結構複雑な内容なのでやはり短い時間でオリジナルキャラクターに完全に感情移入しきれず。
(坂本真綾さん、森川智之さんは流石の演技力。大好きな声優さん達です。)
エド達にやはりファンとして気持ちが乗ってしまっているので、ヒロインが「真理」を見て、賢者の石をめっちゃくちゃ使ってしまった事で感情移入しにくくなってしまった。
ミロスがめちゃくちゃ衰退してしまった原因のクレタ側の描写の少なさが原因でストーリー補正がなんとなくになってしまっていたかな…。
あと、その後ミロスの街がクレタから完全に奪回、きちんと再建されて…国として新たに建国されれば良いのですが、『賢者の石』を作るための街としてエド達が干渉し、救った事で逆にアメストリス側にいる…ホムンクルス達が動くんじゃないか…大丈夫なんだろうか?とかいう心配が割とある。ヒロインも真理…見ちゃってるし…。

ただこの不完全な感じが逆に、『ハガレン』の世界観としてのリアリティがあって良いのではないかなと思いました。
人々が国を守ろうとするための戦争って、悲しいかな、現実でもこんなもんですからね…少しずつ前に進んでいく。
例え作品としての蛇足ストーリーだろうがここまで作り込まれていたら気になってしまうので原作本編後、ロイがなんとかしてくれただろう事を祈っている。(丸投げ)

最後は、もう永遠に元の関係に戻れなくとも兄妹として少し和解出来たんだろうか…よかったなぁ…とちょっとだけほろりとしました。

なんだか文章を打ちながら噛み締めてしまう。
オリジナルストーリーとしてはよく出来ているので割り切って観ると割と好き。
蒼葉

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