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ダーク・シャドウのrage30のレビュー・感想・評価

ダーク・シャドウ(2012年製作の映画)
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ティム・バートン監督らしいゴシックホラーかと思いきや、実際はコメディー作品でしたね。

ただ、これが面白いのかと言うと…正直、微妙といったところ。

本作の笑いのジャンルとしては、所謂カルチャーギャップコメディーなのですが、比較されるのが1760年から1972年で、ギャップがイマイチ伝わって来ない。
現代から見れば、1972年も軽くギャップがあるわけで、そんな昔と昔の価値観を比較されても「?」となるわけです。

あと、もう1つ問題だったのは、主人公が何をしたいのか、よく分からないという事。
家を復興させたいのか、恋人と結ばれたいのか、恨みを晴らしたいのか…。
主人公・物語がどこに進みたいのか分からないから、物語のテーマ・主題が見えてこない。
その結果、ただひたすらにドタバタ劇が繰り返されるばかりで、主人公も周りの人間も特に成長しないまま、映画が終わってしまいます。

そもそも、主人公が普通に人を殺してる時点で、感情移入し難いものがありましたし、どういう視点で見れば良いのか、困惑させられる作品でした。
世界観の作り込み具合は流石ティム・バートンと思わせますし、ポップミュージックを取り入れた演出など、チャレンジングな姿勢は見て取れるんですけどね…。
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