すたんぐ

クリープスのすたんぐのレビュー・感想・評価

クリープス(1986年製作の映画)
3.5
地球に飛来した異星人の実験物。それは生物の脳に寄生して繁殖し、宿主をゾンビのように操るヒルのような生物だった。

「マックイーンの絶対の危機」や「シーバース」、「ターミネーター」や「遊星から物体X」などへのオマージュが見て取れるゾンビ映画。登場人物の名前がJ・C(ジョン・カーペンター)、クローネンバーグ、キャメロンと監督からとった名前ばかりで、トム・アトキンスがちょっとおかしな刑事役で出演している。白目を剥いて歩き回るゾンビが不気味で、弱点である頭部を破壊するとヒルがウジャウジャ出てくる。この気持ち悪いアイデアを思い付いたのは、特殊メイクを担当したデヴィッド・B・ミラー。這い回るヒルがまたよく出来ている。ショッキングなシーンとは裏腹に青春ドラマもあり、おもしろい造りになっている。トム・アトキンス演じるキャメロン刑事が「何だ、B級映画か?」と言う場面ではつい笑ってしまった。主人公とヒロインが火炎放射器とショットガンでゾンビと戦う画もなんか笑える。また、「ブレインデッド」よりも先に芝刈り機でゾンビをミンチにする場面を撮っている。最初のスター・ウォーズの脇役として出てきそうな異星人から最後のショボい爆発までどこか愛おしい映画。ジェームズ・ガン監督の「スリザー」の元ネタでもある。
すたんぐ

すたんぐ