だた

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳のだたのレビュー・感想・評価

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復讐を果たし終えた後の虚しさに終わらず、その虚しささえも否定されてしまうどうしようもなさ。そういえば、あのシロクマの話は布石だったのか。清映画に登場する世話話だけは本当に寒いなぁ。

事務所で傘をさすとか流石に付きすぎだし、ヌードシーンが弱すぎると思わないことはないけど、やっぱ大胆な撮影の数々には笑う。ダンカンに揺すぶられる泥酔状態の相川翔が人形並みに脱力してるとことか爆笑した、あとは先行きの見えている横移動の反復、待つという行為が何度も登場する分、黒沢清の間合いと距離感の抜群なセンスが際立ってよく分かったな。家の中のカメラ位置だけ落ち着きがない意地悪さが味噌か。終盤のトラックから見える夜はらしくない青さ。やっぱ武映画っぽいよな。
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