蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳の作品情報・感想・評価

「蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳」に投稿された感想・評価

キャストの顔ぶれのせいもあるかもしれないが、間といい雰囲気といい北野武の初期作品っぽい(『ソナチネ』は本作の5年前)。
気がつかなかったが、今夏、新文芸坐で『北野武と黒沢清の暴力』なる特集で両作が上映されていたようだ。
極限まで削り取られた情報と、一瞬困惑するような編集により、妙に想像力をかきたてられてよかった。
似太郎

似太郎の感想・評価

3.5
ナンデスカコレハ???

ベケットみたいな不条理演劇なのか刑事アクションなのかどっち付かずで観ててムズムズする。いわゆるポストモダン的閉塞感が全編に渡り物凄く出ていて、閉口してしまう一作。

車で横移動する大杉漣さん、気持ち悪いヨー。監督の脳内グルグル絵巻を無理矢理見せられてるような一種の鬱陶しさがある。

これならまだ前作『蛇の道』の方がホラー映画として正攻法なだけマシだと思う。もはやストーリーもへったくれもない、ただの戯れ事である。

やはり自分には黒沢清作品を全肯定する事は難しいようだ。ゴダールではないが観てて「勝手にしやがれ」と吐き捨てたくなる珍奇作。
Ko5hiro

Ko5hiroの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

🪂
gowest

gowestの感想・評価

4.5
反出生主義的夢オチかと思ったら、永劫回帰…
絶望の輪廻。
観賞後のこの虚無感はなんですか!!
天国も地獄もない。
あるのは絶望だけ。
哀川翔様…
尊いです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
まぁ坊

まぁ坊の感想・評価

3.5
ダンカンが哀川翔をバックドロップするとこ、『恋人たちは濡れた』の馬跳びするとこみたいだった
木木

木木の感想・評価

4.7
意味がありそう何も意味がないゆるい空間と血の気が引いてくる怖さが共存していてヤバい。
砂米

砂米の感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

娘を象徴する白い布を被せた木の棒の抽象表現、ちょっとどこか浮いている不思議な登場人物(カンブリア紀おじさん、ローラースケートを練習する阿部サダヲ、話を聞かない大杉連)、緩急のあるテンポ、ミスマッチな挿入曲(追いかけっこしてる時に優し気なクラシック、不穏な展開なのに明るい音楽)など全体的に不穏だけど、どこかおかしみがあって、上品な印象も受ける奇妙なバランスで成り立った作品。
黒沢清の映画にも色々カテゴリーがある中で、個人的に理想的な黒沢の映画で楽しかった。

『CURE』や『オカルト』みたいな不可思議な作品をまた観れて嬉しい。
哀川翔と奥さんの状態が『CURE』と重なったり、変わった人が出てくる『オカルト』を思い出して懐かしくなった。
それもオカルトで変なキャラクターを演じた大杉連がまた出てきた!感謝…。今回もおかしな役で、最後に倒れて物語から退場する共通点まである。
『降霊』でも一瞬なのに濃いキャラクターで印象深かったし、私は黒沢清に出てくる大杉連が一番好きかもしれない。
今回の大杉連が一番面白い。新島に「考えるな!」と質問連発したり、車の天井窓から立って話しかけてきたり、室内で黒い傘を開いてすぐ閉じたりする。

それとダンカンさんの役も面白くて、もう最初の方から精神が不安定で鬱っぽい。
諦めたような遠い目をした表情、所在なさげな佇まいが個性を放っていて韓国映画の主人公にぴったりだなと思った。どことなくソン・ガンホを彷彿とさせる。
この人は北野武さんのイメージしかなかったけど、気になるので主演作品で観てみたい。

この『蜘蛛の瞳』は前作の『蛇の道』の続編で時系列的に後の話なんだろうけど、新島の雰囲気が前よりも柔らかく若々しい感じがしたので蛇の道より前の話のように思えた。

最後は何とも言えないラスト。
犯人(仮)を殺したと思ってたけど実際は殺さず、埋める用の穴だけ掘っていたということか。
娘を感じ取っていた案山子みたいなものの布を剥がしたことから、しがらみや娘の幻が解かれることを予感、もしくは虚無を感じさせるものなのか。
ひとつの答えを読み取らせない終わり方でとても好きだった。
M

Mの感想・評価

4.5
   
復讐を成し遂げた男が過ごす暴力と虚無の日々。小康状態を保っていた夫婦の仲は妻が娘の幽霊を視たことで破綻に向かう。後の『降霊』を思わせるシークエンスだ。旧友との「ビジネス」もやがて破綻を迎え、男は自身の中に空いた「穴」と向き合うことになる。あまりに不気味な物語で背中に怖気が走った。

個人的ベストシーンは拳銃の売人がトラックの中から哀川翔の写真を撮るシーン。唐突で暴力的なその行為は黒沢作品の一側面をこれ以上ないほど端的に象徴している。
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