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選挙のTAのレビュー・感想・評価

選挙(2006年製作の映画)
5.0
自分の最も嫌いなものが撮られていた。個に賭けるしかないのに、それは撮られない。ネガティヴに泣けてくる。組織というのはこういうものだと言えども本当に何の良さもない。受け入れるというのはありえない。けれど、距離を置くだけ、目を背けるだけになっていないか、抵抗できているのか。自分の在り方を反省させられた。
落選危機を聞かされた時の事務所の淀んだ雰囲気とその場の人の暗い表情に、適当な感慨を見いだせなくて、あれはとても怖かった。
映った全員の映った時間以外の個としての愛とかを応援する。中盤の車内のシーンで高ぶっていた奥さんの感情がこの映画で一番尊いと思った。その後の家のシーンもとても良かった。
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