このレビューはネタバレを含みます
こないだ某選挙に行ったとき、立会人のオッサンたちが私の直前に投票した人を指して「今の人、石丸に入れてたぞwww」ってはしゃいでた。民度とは。オッサンとは。選挙とは。ことあるごとに山さんを思い出す。vote or die!!
想田和弘の観察映画第一作目。一昔前までは想田和弘の映画はレンタルでも配信でも観れなかったのに、いつからかアマプラでも観れるように。よい時代になった。公開当時以来の再見。
「東大出てればOK」な落下傘候補、山さん。駅前で「ご通行中の皆様〜」としゃべっただけで政治活動をしていることになる不思議。候補者に「飯食ってないで早く行ってこいよ」と言うエラい人。
結局、政策云々より、顔を売ることが大事。祭りに出て、運動会に出て、地元を回って握手。結局、会社に朝から晩までいるやつがエライ、みたいな。
「山内の(“妻”ではなく)“家内”でございます」。「旦那が市議になったくらいで妻が仕事やめられるか!」。山さんの、というより山内夫婦というフィルターを通して見るThe日本文化。
ああ、どの候補者からも選挙必勝を祈願されて神様も大変だ。
地元の人「山内さんの絆創膏は?」
山さん「あ、マニュフェストでなく公約(コウヤク)ですね」
そんな謎掛け1日かかってもわかんないよ。
党に言われた通りの選挙運動をやって当選したら、もう党の言うことを聞くことでしか生きられないのかもしれない。山さんはその後任期満了に伴い、退任。2011年に再び市議会選に挑むのであった。
事務所の外での「気がふれてる人」のシーンで、想田は『精神』を着想したとか。