黎豚教授

フェノミナの黎豚教授のレビュー・感想・評価

フェノミナ(1985年製作の映画)
3.0
フェノミナ クラウドファンディングのリターンの品、吹替配役交代バージョンを鑑賞。

期待し過ぎた模様。

ジェニファー・コネリー(ジェニファー・コルビノ役)は非常に魅力的だった。ダークシティの時も美しい女優さんだと感じたが、本作では初々しさもあり、どのシーンも飽きずに観れた。正規吹替のM・A・Oはまだ全編観ることができていないが、普通に合ってると感じた。しかし、今回の配役交代版の小笠原亜里沙もなかなかの出来で違和感なく鑑賞できた。リターンのみの限定吹替にしておくには非常に勿体ない。いつか一般の方も観れるようになればいいのになと感じた。

配役交代の2組目は、麦人と山寺宏一。正規吹替では、ジョン・マクレガー(ドナルド・プレザンス)役を麦人、ルドルフ・ガイガー(パトリック・ボージョー)役を山寺が担当。この配役を交代させているのだか、やや無理がある。山寺の作り物のやや無理した老人声が大嫌いなわたくしには違和感が半端なかった。が、しかし、中盤には慣れていた。さすが山寺。ダイジェスト版で先に正規の山寺ガイガーを観ていたので、麦人ガイガーはさすがに老け過ぎ感は否めなかったが、昭和時代の吹替では若役に貫禄のある声は当たり前な感じだったので、ある意味昔の洋画劇場を再現してて好感が持てた。

3組目の配役交代として、フラウ・ブルックナー(ダリア・ニコロディ)と校長(ダリラ・ディ・ラザーロ)を配役交代して欲しく、支援した者としては多少残念な気持ちでいたが、校長の出番があまりないので自分の中で納得させた。
校長役の唐沢潤は安定のネチっこさで、非常に役に合っていた。唐沢さんは、スーシェ版名探偵ポワロのロサコフ伯爵夫人役、ブレイキング・バッドのスカイラー・ホワイト役が印象に残っている。特にスカイラー役は唐沢さんの集大成といえる演技で観ていて嬉しくなった。
ブルックナー役には榊原良子。この方が今回フェノミナの吹替に参加しなければわたくしは支援していなかった。なんなら、榊原氏のインタビュー映像特典DVDを欲しいが為に支援した。今後のクラウド・ファンディングの洋画吹替の常連になっていただきたい。榊原氏ご本人も参加意思ありありであることをインタビューで仰っていたので、合いそうな役があれば今度は声優選択権が与えられる出資をしたい。クラウド・ファンディングの吹替企画が名声優がたくさんご存命だった時代にあればなぁと叶わないことを考えてしまう。

本編内の昆虫の奇妙さは凄い。ジェニファーはよく平気な顔で演じることが出来たなと感心する。特撮効果が当時の限界を感じるが、本物を使っているからこその味があり、現在のCGだらけの味もへったくれもない映像作りよりもわたくしは大好きだ。

正規版Blu-rayが届けば再度レビューしたい。
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