ハシオ

コンタクトのハシオのレビュー・感想・評価

コンタクト(1997年製作の映画)
3.5
本作はSETIプロジェクト(地球外知的生命体探査)を研究する天文学者・エリー(ジョディ・フォスター)を中心に描きつつ、宗教、科学、政治についてもテーマとなっているSF映画です。
監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などで知られるロバート・ゼメキス。

巨大なマザーシップが登場したり、宇宙人が来襲してくるような映画ではないですが、山あり谷ありの内容で面白かったですね。
まず冒頭からSETIプロジェクトに対して懐疑的な天文学の権威・ドラムリン博士(トム・スケリット)によって研究予算がカットされるという憂き目にあうエリー。

そこからスポンサーを見つけ、有志によってプロジェクトを続けていた結果、こと座の恒星・ヴェガから断続的な発信がされていることに気付いて…。

まぁこれからも色々ある訳ですが、なんというかプロジェクトXを見ているような気分でした笑
または、「実際に宇宙人がいるとなったらどうなるのか」って、ブラッシュアップされた未知との遭遇を見ている気分。

で、科学の対立軸として宗教が出てきて、中にはキリスト教原理主義的?なカルト教団も出てきます。

そこで思ったんですが、ロバート・ゼメキス監督って保守的な監督として評論家の町山氏に叩かれてたけど(『フォレスト・ガンプ』とか)、この映画見ると単なる右翼おじさんとは思えないというか。

まぁ勿論「古き良きアメリカ!」的な保守思想は持っているんでしょうが、本作では反権力側に見えるし、政治思想では右派の立場を取る者が多いとされるキリスト教原理主義にはかなり批判的な立場に見えました(原作があるから単純に言えませんが)。

だから、まぁそんなに叩かないであげてくれ…という謎の結論。
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