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戸田家の兄妹のkazu1961のレビュー・感想・評価

戸田家の兄妹(1941年製作の映画)
4.0
▪️JPTitle :「戸田家の兄弟」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 1941
▪️JP Release Date : 1941/03/01
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-332 再鑑賞
🕰Running Time : 106分
▪️Director : 小津安二郎
▪️Writer : 池田忠雄、小津安二郎
▪️MusicD : 伊藤宣二
▪️Cast : 佐分利信 、高峰三枝子、葛城文子、斎藤達雄

▪️Review •••••••••••••••••••••••••••••••••
🖋後の『東京家族』に通ずるものがありますね。
今回は当主の夫を亡くした母親と末娘のたらい回し。。。でも佐分利信演じる末弟がバサッと兄姉たちの親に対する不義理を切り捨てます!!小津安二郎監督ではあまり見られない気持ちの良いクライマックスですね。なのでわかりやすてとても好きな作品です。

🖋ある家族が一枚の写真を撮るところから物語が始まります。母親の還暦記念の写真で、このスタートの写真が家族の絆が深かった最初で最後の写真になるのがミソ。その後は家族の崩壊へと物語は進みますが、前述のクライマックスで一気にイメージが挽回されるのが、本作の良いところです。

🖋そして、この家族の兄姉のそれぞれの上品な言葉の裏に隠された思惑を高峰三枝子、桑野通子、三宅邦子といった当時を代表する女優達が見事に表現しています。この時代の女優ならではの素晴らしさと品の良さが際立つ作品でもあります。

🖋本作、小津安二郎が池田忠雄とともに書いたシナリオを監督したドラマ。小津が「東京物語」に先駆けて家族の崩壊を描きました。ストーリーはアメリカ映画『オーバー・ゼ・ヒル』の翻案とされています(参考:Wikipedia)。

😉物語は。。。
没落したブルジョワ一家の未亡人が末娘を連れ、結婚して家を出た子どもたちの家を転々としますが、どこでも邪魔者扱いされ、結局、最後は古ぼけた別荘に落ちつくことになります。だが、亡父の一周忌に満州から帰国した末弟は、そんな兄姉たちの不義理をなじり、母と妹を連れて満州へ渡ることを決意します。。。

▪️Overview (Wikipediaより)
1939年7月小津は日中戦争から帰還したが、同年から検閲の「映画法」が制定された。そのため帰還第一作として撮る予定だった「お茶漬の味」を取りやめ、作ったのがこのオールスターを揃えた大家族ドラマである。
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