ピュンピュン丸

宮本武蔵のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

宮本武蔵(1961年製作の映画)
3.8
日本人で良かった〜と思わせてくれる映画。

日本人が愛する人物像の一つの典型がここに描き出されている。お金にも、女にも、ファッションにも、出世にも全く目もくれず、ただただ純粋に剣の道を極めんとする男の美学。

日本人は途中から選挙に出るような芸人より、ただひたすら笑いを追究する芸人の方が好きだろうし、引退後タレント活動するようなプロ選手より、ボロボロになるまでひたすら現役にこだわったり、もっと言えば、プロでは成功せず、高校野球の監督として苦節何年とかで甲子園に高校球児たちを連れて行ったりなんぞするともうたまらなくなる。

逆に、ひたすら柔の道を進むかと思っていた人が、選挙に出て、政治家になんてなると、その動機がどう正当なものであったとしても、「ブルータス、お前もか」と失望してしまう。

武蔵の萬屋錦之介、沢庵和尚の三國連太郎。二人共にはまっていて、嬉しくなる。\(^o^)/