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ウェディング・バンケットの1234のレビュー・感想・評価

ウェディング・バンケット(1993年製作の映画)
4.0
観始めて気付いたのだが、完全なるコメディーだった。ゲイ映画の中でも比較的評価の高い本作だが、噂に違わぬいい映画だった。「ゲイ映画」といっても単なる「男同志の恋愛もの」ではなく、本作にあるのは子の結婚に対して親が過剰に介入する中国社会、現代の結婚観への批判が込められていた。「結婚の在り方」そして、「家族の在り方」について考えさせられる。
芸術としても優れた作品だと思う。素人なので詳しいことは分からないが、わざと荒くしたような画面、暗めの照明、鮮やかな色彩…どの場面も見惚れてしまう程の美しさだ。また、絶妙なタイミング、絶妙な間、絶妙なアングルで仕掛けられる絶妙な演出の数々に思わず溜息(シリアスな場面で絶妙な間合いで笑いを投下させるそのセンスと手腕に脱帽)。そして、それらの演出がこの物語をより滑稽に、より切なく、そして、より一層美しく見せている。
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