yuna

アラバマ物語のyunaのレビュー・感想・評価

アラバマ物語(1962年製作の映画)
3.9
あのローマの休日のグレゴリー・ペッグの演技が光ります。彼が主役の法廷ドラマかと思いきや、彼の子どもたちの純粋で無垢な視点からも観れるので深みを感じました。最後が個人的にびっくりな展開で、響きは悪いのですが因果応報という言葉がしっくりきました。良い映画なんですよ!( ˙◊︎˙◞︎)◞︎

白と黒の差別が激しい1930年代のアラバマ州の貧しい町。そこで幸せに暮らす家族。
父、アティカス・フィンチは正義感の強い弁護士。彼の息子のジェムと娘のスカウトの兄妹は、隣人の「ブー」という謎の存在が気になって仕方がない。
そんなある日、町娘が黒人青年に暴行されたとして裁判になる。アティカスがその被告ボブを弁護することになり、ストーリーがはじまります。

アティカスはなぜか子どもたちから、パパではなくアティカスと呼ばれている。
そこに違和感はあったのですが、お母さんが早くに亡くなってしまった2人にとってアティカスは父でありヒーローなのですね。非常に良好な親子関係。子どもたちが慕っているという意味もあって名前なのかな〜と感じました。
そしてアティカスは、その期待に応える素晴らしい父であり弁護士でした。

白黒映画を久しぶりにみたのですが、非常に見応えのある時代背景の映画。
差別や偏見に対して黒人のボブを必死で守ろうとするアティカスの弁論に思わず泣きそうになりました😭グレゴリー・ペッグの演技が良かった!

やはり黒人差別というものは想像を絶していました。白人という脅威に怯えながらも、自分の無実を涙ながらに訴えた黒人のボブの姿が忘れられません( ˊ• ·̭ •̥ )
日本でいう戦争の惨劇ように、黒人の方には奴隷時代からの辛い歴史が語り継がれていることを痛感。

私は知らないことが多くて未熟ながらも、国際的な現代社会で、当事者に対する多様な理解を深めたいと強く思いました。

そしてこの物語の唯一の光と言えるのが、無垢で無邪気な子どもたちの存在でした。黒人を弁護するなんてただじゃおかないぞ😡とアティカスを脅す白人の町人たち。
そんなアティカスを守るため、パパに何するの、と敵意なく向かっていった子どもたちが本当に天使でした( ˊ• ·̭ •̥ )

でも少し報われなさを感じてしまうんですよね。
『すべての人間は法のもとに平等である』
アティカスの言葉は、正論で贔屓や差別のない現代では容易に受け入れられるはず。
しかし昔は人種差別と偏見が前提の裁判。公平性など存在しなかったのでしょう😢
それを思うと本当に本当に胸が苦しい(;_;)
それでも色々な事を考えて、現代社会が何千倍も進化していて、さらに理解の輪が広がっていけば…そんな事を考えさせられました🤚
真面目なレビューですみません…😂
yuna

yuna