青山

太陽はひとりぼっちの青山のレビュー・感想・評価

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)
3.5

婚約者と別れたヴィットーリアは、証券取引所に勤めるピエロという男と知り合い恋人のような関係になっていくが......。


モニカ・ヴィッティとアラン・ドロンという世界最強の美男美女コンビによる、いわゆる愛の不毛3部作とやらの3作目にあたります。

これまた明確なストーリーはなく、全体の雰囲気として倦怠感や都会の無機質さへの不安のようなものを感じさせる作品。
冒頭の別れのシーンだったり、黙祷のシーンだったり、なんとなく印象的なのは無常や無情。アランドロンが本当に美しいのに人間並みの言葉を話しているのがむしろ不思議なくらい。あんな神様みたいな見た目でも普通に俗っぽいすね。
ラストはダブルミーニングのように、愛の不毛と世界の終わりをクロスオーバーさせてる......ように見えたけど難しいから分かんないですね。しかしあの後味悪くさえない圧倒的に虚無い余韻が忘れがたいです。
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