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母情のshuuheyのレビュー・感想・評価

母情(1950年製作の映画)
3.5
世間の目だけを気にした子供への躾。膝組んでタバコを吸い始める。他人の赤ちゃんを抱くとき妙な違和感がある。我が子のことを売れ残る、片付かない、という表現をする。蔑むような目つき。
母が自分の厭な性格や言動を反省するときに感動が生まれるからオチもそうなったんだけど、彼女と観客とのそこに至るまでの温度差が全く違うから感動できない。あそこは子供からしても母を受容できないと思う。

クライマックスで「今日は何か用ですか?」と聞かれた直後、母の顔じゃなくて子供の顔のクローズアップなのが残酷で、その後の二人のカットバックも痛々しかった。
母主体で考え、展開していく物語。そのために結婚相手の男を何も考えてなさそうな軽いキャラにしたのが良い。
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