クドゥー

アウトレイジ ビヨンドのクドゥーのレビュー・感想・評価

アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)
3.5
『撃たれる覚悟もないのに、撃とうとしているから』

全員悪人なヤクザによる下剋上バトルロワイヤルに一番悪い奴が潜んでいる北野武監督作品は、前作では全てを手に入れたこすっからい連中が血祭りにあげられまくるその先に、一線を超える男が放つ凶弾で茶番劇に終止符が打たれるバイオレンス映画。

びっくりするぐらい内輪揉めだけで終わった前作に対し敵対勢力台頭で複雑化するかと思いきや、戦略や戦術というより反射で裏切っているテイストが一ミリも変わることはなく、とにかく撃ちまくる殺しの中にはキラリと光る個性のものが時折紛れ込んでいる。

たけしが参戦するまで「コノヤロー口調」が封印されているため普通の会話劇を感じてしまい、一度参戦すると特に小日向文世辺りとの絡みでの怒涛のテンポに痺れてしまうが、全方位でイキられる中尾彬というインパクトをやっぱり誰も超えられない。
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