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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君にのHKのレビュー・感想・評価

3.8
※このレビューは総集編の「DEATH(TRUE)2」のみです。

新世紀エヴァンゲリオン旧劇「Air/まごころを、きみに」の前にやっていたアニメ版エヴァの総集編。監督は庵野秀明さん。

エヴァのテレビシリーズは見てないです。ですので、純粋にこの映画を一本の映画として見た感想を書きたいと思います。

大体の舞台設定等が分かってそれだけでもよかった。考察等は面倒くさくなるので言うことはできないが、それでも各々のキャラクターの生い立ちしかりなんなりを初めの段階でしっかりと描いていて、その後のドラマに起伏を動かしやすくしていて良かったんじゃないのでしょうか。

有名な台詞で大体の内容が構成されているため、それを見ても感動するかどうかといえば疑問に思うけど、後に続く旧劇のための前準備としては気軽に見れる良い作品なのではないでしょうか。

でもちょっとばかり謎が残ったのは、弐号機が薫君に乗っ取られる所で、アスカが病室にいたのはどうしてだ。本編を見ればわかるのか。頑張ってエヴァの本編ぐらい見てみようか。

庵野さんがいつも使用しているタイプオブグラフィック満載のこの映画。サブリミナル効果をふんだんに使用しているが、短い単語を挟み込むことで視聴者の無意識に自然と刷り込ませる演出はとても光っている。

エヴァはパイロットの心情によっては使途にもなるというのか。思春期という精神が一番不安定な時期にこのような事態に陥ると誰であれ地獄に陥る。そこに神話とかの設定を持ってくと言うやり方は、デビルマン時代から使われているやり方だな。あの頃の庵野さんの精神状態も投影されているのかもしれない。いずれにせよそういう誰にだって通じる普遍的な題材を用いていると結構なんだって傑作になりえるのかもしれない。時代背景とかも合わさるかもしれないけど。

デビルマンが読まれた時期も、70年代というどこか暗い時期、エヴァが売れたのも90年代というバブルがはじけて不況になった不安定な時期、まどマギが売れたのも2010年代だからある程度不況だったりしていた不安定な時期。どれもこれも時代背景的に不安定な時期にこういうのって誕生するんですね。

はやいところ、旧劇を見よう。
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