超空間コベ

豪傑児雷也の超空間コベのレビュー・感想・評価

豪傑児雷也(1921年製作の映画)
4.0
日本初の特撮映画!
日本初の怪獣映画!

…らしい。
そうだとすれば、日本映画史を語る上でも、重要な位置付けにある一本と言えるのではないでしょうか。
「忍者映画」以前の、「忍術使い映画」ブームの黎明期作品。

日本のサイレント映画は、“弁士”あってのものなので、『児雷也』の基本プロットを知らずに映像だけ観ても、ストーリーが分かりません。
しかし、純粋にアクションシーンだけでも楽しめます。☆

群がる敵を右へ左へと華麗に往なす、我らが児雷也!
消えたり、化けたり、空だって飛んじゃうぞ!
立ち上がる火煙や水柱に、慌てふためく敵の集団!

そして児雷也といえばやはり、ガマへの変幻!
ベロベロ~ンと舌を伸ばして敵を捕らえ、バクッ!と食べてしまうのです!
…え?ホントに食べちゃったの!?
―――食人や!日本初の、食人映画やぁッ!!♪
…とか思ってたら、後で吐き出しよった。何やつまらん…。(笑)

そしていよいよ宿敵、大蛇丸登場!
ここまで素手で敵を往なして来た児雷也が、強敵を前に初めて刀を手にします。
そしてついに、ガマと大蛇に変幻してのモンスターバトルへと突入!
さらにはナメクジに変幻した綱手も乱入し、「三すくみ」の状態に!
…だからどうした?ってな感じだけど。(笑)

今作では完全に舞台芝居用の殺陣ですが、その動きひとつひとつが、ビシッ!ビシッ!と決まってます。
こんな古い時代の映像でこれだけの物が観られるのだから、実際に舞台なんかで観てたなら、どんなに圧巻だったろうか。☆
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