キャッスルグレンギャリ

黄昏のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

黄昏(1981年製作の映画)
4.0
U-Nextで鑑賞。内容もさることながら本作が制作された意図、経緯を知れば感動せざるを得ません。
若い頃父を憎んだこともあった娘が、父の死期が近いと知り、名優と言われながらオスカー無冠であった父のために立ち上がる。
戯曲の映画化権を買い取り、父の相手役は大女優のあの人しかいない、とキャサリン・ヘップバーンにオファー。その大女優は同時期に活躍しながら共演したことがなかったヘンリー・フォンダのために出演を快諾、完璧な演技を見せる。(彼女は最愛の人スペンサー・トレーシーが愛用していた帽子をヘンリー・フォンダに贈り、彼は劇中その帽子をかぶっていました。いい話ですネ。)
そして当然のように父は念願の主演男優賞を受賞する。

ジェーン・フォンダは映画人としてこの上ない親孝行ができました。

マイケル・ダグラスにも同じ親孝行をしてほしかったなあ、やっぱり息子はだめだな、娘じゃないと、と息子である筆者はつくづく思います。

本作で唯一気になったのはジェーン・フォンダの暑苦しいヘアスタイル。当時の流行だったのですかね。せっかく鍛えられたプロポーションを披露してくれているのに。