n0701

黒い画集 あるサラリーマンの証言のn0701のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

身から出た錆。

あるサラリーマンの男は部下の若い女と不倫し、ある日、女の住むアパートを出たところを男の家の近所の保険営業員の男と鉢合い、挨拶してすれ違う。

実はこの時、別の場所で連続殺人事件が起こり、不幸なことに殺された女が最後に出会ったのは、その保険営業員の男であった。

保険営業員の男は、自らの無実を立証するため偶然出会った近所の男に証言させようとするが、不倫の末の証言など出来る筈もない。

男は「保険営業員とは出会っていない。映画を見ていた。」と嘘の証言を喋り、事なきを得る。

残念かな保険営業員の男は有罪判決を受ける。

しかし、悪いことはできないものである。

嘘の証言を喋った男は、部下の女を別の家に引っ越すように言う。その引越し先のアパートには若い学生が居住しており、若い学生に女の不倫と男の勤務先、名前、役職まで全てバレてしまう。

女を脅し、数万円脅し取ろうとした学生は、女を通し、女の不倫相手であり、会社の上司から金を強請ろうとする。

男は金の都合をつけ、いざ渡そうとするが、約束の時間から30分少々遅刻して学生の家に着いてしまう。

すると、学生が殺されていたのである。

そこから足がつき、女の不倫、学生の強請り、サラリーマンの殺人が捜査の焦点となる。

そして、サラリーマンの嘘の証言が公になる。

彼は釈放される。

家庭も職も未来も失い、彼の望んだ安定とは程遠い結末を迎えることとなる。

最も、はじめから不倫をしていなければ良かった話ではあるが。
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