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新仁義なき戦い/謀殺のSadAhCowのレビュー・感想・評価

新仁義なき戦い/謀殺(2002年製作の映画)
3.0
2021 年 110 本目

前作『新・仁義なき戦い』の続編ということになっているが、前作の舞台設定などを引き継いでいるのみで、基本的にはまったく単独の作品。おなじみのあのメロディー(ちゃらら〜ちゃらら〜)をスカパラが軽快なアレンジ、なんとなく伊丹十三映画のような雰囲気が漂う。山守組長を彷彿とさせる小林稔侍のタヌキ親父ぶり、汚いやつらが生き残るという渡世の不条理さなど、本家『仁義なき戦い』を思わせる展開もたくさんあってよかったのだが、後半にいくにつれて暑苦しい演出になっていったのがちょっと残念だった。特に矢萩の死のシーンの前後とかもうやたらくどくて…。重要人物があっさり死んで顧みられもしない殺伐さがまさに本家『仁義なき戦い』の良さだったと思うのだが。これだと『仁義なき戦い』以前の任侠映画路線にまで時代が戻ってしまった感じがあった。
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