ハレルヤ

マイ・レフトフットのハレルヤのレビュー・感想・評価

マイ・レフトフット(1989年製作の映画)
4.0
アイルランドのダブリンで生まれ育ったクリスティ・ブラウン。生まれながら脳性小児麻痺を患い、左足しか動かせない状態で日々を過ごす。しかし絵の才能を開花させ、家族や周囲の人々との協力で成長していく姿を描いたヒューマンドラマ。

いやーもうダニエル・デイ=ルイスの演技に尽きるでしょう。まさに名優と呼ばれるに相応しいもの。オスカー受賞も納得でとにかく圧倒されました。何も知らずに本作を見ていたら本当に脳性麻痺の方だと思うほど。そのクリスティの少年時代を演じたヒュー・オコナーもダニエルに負けないほどの印象強さを残していました。

左足しか動かせない状態で何かを学ぶことも不可能だと思われたクリスティ。そんな彼が左足だけで「MOTHER」と書けた場面は感動的でした。彼を特別扱いせず他の兄弟たちと変わらない姿勢で接した母親。彼を諦めそうになっていたが、息子の信念に心打たれた父親。両親の姿も本作の大きなポイントです。

成長してからも絵画や他人との繋がりを通じて様々な喜怒哀楽を感じるクリスティ。ラストシーンの清々しさは心地よさが感じられましたね。

本作が監督デビュー作だったジム・シェリダン監督。一発目とは思えない完成度ですし、後に何度もダニエルとのタッグを組むようになるのも当然の流れだなと思いました。
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