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パリ、夜は眠らない。のmのレビュー・感想・評価

パリ、夜は眠らない。(1990年製作の映画)
4.2
80年代のニューヨークのハーレムで生きる身寄りもないゲイ達は、ハウスと呼ばれる場所で”ヒッピーみたいな新しい家族の形よ”と助け合って暮らしていた。
彼らは夜な夜なファッションコンテストを開いて、社会から受け入れられない苦しみ 差別 貧困などを忘れて、憧れのモデルのように豪華に着飾ったり、ダンスをしたり ”何者かになりきる” ことで存在意義を見つけていた。

そんな一瞬咲く美しい薔薇のように生きていた彼たちを追ったドキュメンタリー映画、彼らの発言は本当にセンスがぶっ飛んでいて格好良くて震える、だけどみんな悲しみに溢れていて、心に刺さる。

のちに大流行するダンスの”Vogueging”など、表現をやめない事で徐々にカルチャーとして受け入れられていくが、アンダーグラウンドなシーンは廃れていく。この映画に出演した多くのドラァグクィーンは既にこの世を去っていて、そんな現実と虚構が投影されている。
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