にゆ

ダウト 〜あるカトリック学校で〜のにゆのレビュー・感想・評価

4.5
名優同士が名演技で殴り合いしてるみたいな映画だった。

最後まで真実は分からず、神父か校長のどちらが正しいのかも分からない終わり方だった。疑わしきは罰せずの精神である宗教だけれども、この当時は神父による児童の虐待が明るみにでた時期でもあったし、根拠がなければ自ら移動することもなかった。結局は栄転になったけれども・・・。もしも神父が本当に虐待していたとして、さらに大きな教区に移動したとなると被害者の数が増えただけなのではないかとも思う。

また、進歩的な神父と敬虔な校長、今までとこれからの思想の対立ととらえれば、ますますどちらが正解だったのかわからなくなった。

観客の誘導も見事でシスター・ジェイムズの視点から疑いを向ける人間が場面によって変えられるのが脚本とエイミー・アダムスの演技のなせる技だな~って思った。
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