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ポカホンタスのRのレビュー・感想・評価

ポカホンタス(1995年製作の映画)
3.8
昔々、幼いボクが初めてちゃんと見たディズニー映画が確かアラジンで、楽しかったけどいまいちハマらず、ライオンキングも良かったけどいまいちハマらず、その後ポカホンタスを見て、カラフルで美しい自然を生き生き鮮やかに描いたアニメーションとソウルフルな音楽に心奪われ、深く感動したのを覚えている。サントラのCDまでゲットした。ポカホンタスということばを初めて耳にしたのはそれよりずっと前で、Madonnaがカバーしたペギーリーの名曲FeverのPVを見たときだ。はち切れんばかりのもっこりエロスに衝撃を受け、アルバム『エロティカ』をゲット、Captain Smith and Pocahontas had a very mad affair When her daddy tried to kill him she said Daddy oh don’t you dare! (キャプテンスミスとポカホンタスはとってもマッドに恋をして、彼女のパパが彼を殺そうとしたとき、彼女は、ああ、おやめなすって! と言った)の部分を聴いて、はて、いったい何だろうかこの一節は…と思ってた。その後この映画に出会って、ナルホド! それ以後はサントラ聴きまくってただけで、映画はいちども見直すことなく、時は過ぎ、今回ひさしぶりに見てみた次第であります。いくつかのシーンは、まるであの日の感動がそのまま蘇ってくるかのように胸に迫り思わず涙が溢れた。が、気になることもいろいろある映画だなと思った。そもそもこの題材で映画を作ろうと思い立った時点でかなり賛否両論あったんじゃなかろうか。そして、見た人はいろんな意味で複雑な気持ちになるのではないかと思われる。が、映像と音楽のすばらしさだけは誰も否定できまい。全てのシーンに吹き込まれたヒューマニズム、自然への畏敬の念、映像の躍動感はすばらしく、特に何度か出てくる風の演出には心さらわれるし、ディズニーにしては珍しい、人間くさく少々不細工ささえ感じさせる主人公ふたりのビジュアルもアダルトな魅力でステキ。ストーリーは、金を探し求めるイギリス人たち一行がアメリカ大陸に到着し、“野蛮な”インディアンたちに遭遇して争いに展開しそうなときに、たまたま出会ったキャプテンスミスと原住民のポカホンタスが出会い、恋に落ちるのだが…という流れ。ポカホンタスが白人目線から理想化されたインディアン女性像である、実際の白人は本作とは比べものにならないほど残虐な殺戮行為を行なっている、等々の批判は本作を見ればまぁごもっともとしか言いようがないが、それでも本作の魅力となってる部分はそれによってすべてが損じられてるわけではないと思うし、民族を超えた愛や自然との共生など現代ますます重視されるべき価値観をストレートに謳いあげてて、素晴らしいと思います。が、やっぱこの頃のディズニーは、短い割りに退屈なシーンが多いな、とも思う。たぶん今よりぜんぜん子ども向けなんやろねー。いまはどっちかっていうと、子どもと見に来る大人向けになってる感じがだいぶある。昔のに遡れば遡るほど描かれてる感情がザックリしてるし、深みもそんなにない気がする。ポカホンタスなんて、雰囲気大人向けな感じが強いから余計をそれを感じてしまうんじゃないかと思った。まぁぜんぜんいい映画なんやけど。最後はハッピーエンドとは到底呼べない締めくくりで、そこはいい意味ディズニーらしくなくて良かった。てか、キャプテンスミスの声メルギブソンなんやね! ビックリした! あとクリスチャンベイルも声で出演してて、え⁈どれ⁈って思った笑 この頃はまだ相当若かったに違いない。最後に、Colors of the windほんま最高! 聴くだけで涙が溢れる!
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