黄推しバナナ

幸福の黄色いハンカチの黄推しバナナのレビュー・感想・評価

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)
4.0
監督 : 山田洋次、原作 : ピート・ハミル「Going Home」をベースに北海道を舞台にしたロードムービー。

おっさんは何故かロードムービーに心惹かれるのですよ。
歩きでもOK!
自転車でもOK!
自動車でもOK!
ワゴンならさらにgood!

【映画】
「パーフェクトワールド」
「レインマン」
「テルマ&ルイーズ」
「リトル・ミス・サンシャイン」
「悪魔のいけにえ」
「スタンド・バイ・ミー」
「少年メリケンサック」
「風花」
「ぼくとママの黄色い自転車」
【漫画】
「BLUE GIANT SUPREME」
「葬送のフリーレン」
などなど

物語は単純で、
花田欽也(武田鉄矢)は彼女と別れてヤケになり勤めていた工場を退職。退職金で真っ赤なMAZDA「ファミリア」を購入しそのまま北海道を目指す。釧路から網走にやって来た欽也は駅前でナンパし始める。職場で恋人を同僚に取られた東京から一人傷心旅行に来た小川朱美(桃井かおり)をナンパし2人は車で旅を続けることに。網走刑務所から刑期を終えた元炭鉱夫の島勇作(高倉健)が出所。
海岸にやって来た欽也と朱美は勇作に写真を撮ってもらうよう頼む。欽也と朱美は何かの縁で勇作と3人の車の旅を始めることになる。
少しづつ勇作の素性(殺人事件、離婚、6年間の刑務所暮らし、一昨日出所)が明らかになって来る。まだ別れた光枝(倍賞千恵子)、奥さんが自宅で帰りを待っているのでは?と言う希望を胸に欽也と朱美、勇作は夕張の自宅まで車を走らせる。そして…

思ったよりあまり良いレビューの感想見ない…
あれ?
なんで?

間違った行き過ぎの生き方、型破りな生き方の時代の昭和の話、そこら編で立ちションしてたり、路面整備は良くなくガタガタ、砂埃は巻き上がるし、排ガスはマフラーから排出される、庭でゴミ燃やす、建築・解体作業も騒音・粉塵撒き散らし放題、反社会さんが肩で風切っていた、暴走行為は当たり前、ヤバイやつ、生臭い奇怪な事件が多発したりと、現在の過半数が常識ある行動をし忖度する時代ではありません。

そんな今では間違いだらけの常識の昭和の映画である。


まちがいさがしの間違いの方に
生まれてきたような気でいたけど
まちがいさがしの正解の方じゃ
きっと出会えなかったと思う

ふさわしく 笑いあえること
何故だろうか 涙がでること

君の目が貫いた 僕の胸を真っ直ぐ
その日から何もかも
変わり果てた気がした
風に飛ばされそうな 深い春の隅で
退屈なくらいに何気なく傍にいて

「まちがいさがし/ 菅田将暉」


2000年代からの映画を見慣れてる人はちょっと厳しいかな…
実際私もレビューを上げるため再確認したところ、こんなにスローテンポで進むロードムービーだったかと思ってしまったのだがそこは60年代からのヒャーマン映画の免疫があるため…

すーーーーぐ
頭の切り替えができてしまった😆

冒頭の東京から陸別駅前の小さな食堂でカニを食べるシーンで…
約36分…
飽きた…
長い…
120分ぐらい見ている気分…
お腹いっぱい…
花田欽也がカニに当たってしまい野糞する、民家にトイレ借りて糞、またぶり返して糞、車が脱輪してからの畑に突っ込む…トイレを借りた民家に一晩泊まる…
一休み一休みの連続…
飽きた…
長い…
約59分、無免許運転で島勇作が新得警察署に連行される。かつて勇作の事件を担当した渡辺勝次(渥美清)と再開したあたりから…
やっと話が進む…
そこから島勇作の身の上の話になり面白くなる。
光枝宛てに葉書を出していたことを告白したところから更に盛り上がる。

葉書の内容は、
「もし、まだ1人暮らしで俺を待っててくれるなら…鯉のぼりの竿に黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。それが目印だ。もし、それが下がってなかったら、俺はそのまま引き返して、2度と夕張には現れないから」

黄色いハンカチのアイキャッチは流石!

3度目の鑑賞なのに、物語の結果は知っているのに夕張の自宅までの道のりの車内からの描写はドキドキする。

まるで一緒に車内にいる感覚。
さしずめ北海道TV「水曜どうでしょう How do you like wednesday?」見てる感じになる。
鈴井貴之→高倉健
大泉洋→武田鉄矢
藤村忠寿→桃井かおる
てとこかな😆

昔のウインカーのカチカチ音。
橋を渡ってサクラカラーの写真屋。
ラーメン屋を真っ直ぐ。
左折し踏切を渡ってco-opせいきょうマーケット中央店を通り過ぎる。
道なり分かれ道を左折。
そのまま道なり左折し炭鉱の町に入る。
踏切を超え交番の前を左折。
駄菓子屋の前で停止。
その先左折で風呂屋。
自宅近く到着。
風呂屋で駐車。
風の音が聞こえる。
見渡す花田欽也
見渡す小川朱美
そして有名なシーン。
何度見ても感動するね。

いやーーーーーーーーー
長い道のりだった…
飽きる事もあった…
横暴な話だとおもった事も…
乱暴な台詞だとおもった事も…
展開が長い…
心が折れそうにもなった…

あえてそれが良い!

ラストに向けての苦行!

わたしは一向にかまわんッッ!

①鑑賞年齢10代
②心に余裕鑑賞あり
③思い出補正あり
④記憶明確
黄推しバナナ

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