金ロー初鑑賞。
動く城の作り込みの精細な描写、写実的な背景の細やかさに制作者の魂を感じた。
そして久石譲の交響詩は、視覚に見劣りしない聴覚のご馳走だ。
でも今一つ入り込めない。
理由は2つ。
一つは、登場人物の従来通りのアニメの平面的かつ水彩画を思わせる簡素な実態に対して、背景画の凝り過ぎた詳細の描写と油彩画を思わせる細かな色調の濃淡と彩度の高さが合わさると違和感が生じる。これは本作以前には感じなかった。一言でいえば背景がtoo much。
ここまで背景を追求する必要があったのか?誰かこれ程の労苦を回避することはできなかったのか。
二つ目は戦争の理由、相手方の匿名性だ。なぜ戦っているのかわからない。戦闘シーンありきで当事者の独りよがりに見える。