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ハウルの動く城のめるのレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
4.3
───未来で待ってて。



カナダの映画館にて鑑賞しました!(日本語です。)

なんて素敵な愛の物語なんでしょう…
今回はまたまた自分の中で新たな発見をしてしまいました。ジブリの良いところは見るたびに新しい発見があったり見方が変わることだと思います。


一緒にいた友達が後半の戦火のシーンを観て「どうしてソフィーはハウルに城の中で待っててって言われたのに城を壊して出てっちゃうんだろう?」と言っていたのを聞いて、それは私の中でも小さなひっかかりだったので自分なりの答えを出してみました。

今まで多くのものから逃げてきたハウルはソフィーを守るために逃げずに戦火の中へ飛び出していきます。でも、ソフィーは「ハウルに戦ってほしくない、ハウルのそばにいたい」という一心から大きな城を壊して小さな城を作ってハウルの元へ向かおうとします。そして、ソフィーは少年時代のハウルに出会い「未来で待ってて!」という言葉を残して、暗闇の中を歩き続けます。

ソフィーはハウルに会うためにひたすら動いて歩き続けていて、ハウルはそんなソフィーをずっと待っていました。二人とも待っていては決して出会えなかったでしょう。どちらかが動かなければならなかったのだと思います。だから、ハウルに出会うためにはソフィーが動く必要があったのです。それは、ソフィーが城を建て直してハウルのところへ行こうとしたことや暗闇の中で涙をこぼしながら歩き続けたことから分かると思います。これらはすべてソフィーがハウルに出会うためにしたことなのです。

もし、仮にソフィーが城の中にずっと身を潜めていたらどうでしょうか。ハウルは死ぬまで戦い続けたに違いありません。そして、二人は出会えなかったでしょう。

異空間の扉からソフィーが出てきたときにハウルがそこにいたのは、ソフィーがそれまでにハウルに出会うために必死に動いたからです。ハウルは、ソフィーが城を壊してまでして自分のところへ来ようとしたことも暗闇の中を歩き続けたことも知ったから戦うのをやめてソフィーが来るのをあそこでじっと待っていたのだと思います。

…言葉で正確に説明をするって難しい!分かりにくくてすみません。全部私の勝手な解釈ですが、またときどき書き直すかもしれないです。


ちなみに私は「人生のメリーゴーランド」と「星をのんだ少年」が大好きです。そして、ハウルの少年時代からソフィーが暗闇の中を歩くシーンがお気に入りです。

木村拓哉さんのハウルの演技も素晴らしいと思いますし、私の大好きな女優の倍賞千恵子さんのソフィーも年齢がコロコロと変化するにも関わらず見事に演じられていて本当に感心します。

そうそう、倍賞さんの「世界の約束」を聴くとまるでお母さんに見守られているような温かい気持ちになるんですよね~。
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