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ハウルの動く城のshen1oongのレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
4.0
これを映画館で観た後の観客のざわめきが忘れられない笑
町山智浩の映画解説でも「これは良くわかんない」と言っていたんだけど、多分この作品に関しては「当初細田守が初の外部招聘の監督を予定していたが、現場での混乱の末宮崎駿に交代」という事件の余波が多分にあると思う
結構話の筋の「疑似家族の構成」って宮崎駿よりは細田守的なもので、(宮崎駿なら、職業を中心とした共同体になる。例千と千尋)あとそこで存在する母親の役割ね。
多分細田守のままなら、最後のハウルの決断を、本人は反対であれ彼の自己決定として支持するという結論に行くとおもう。おおかみこどものときみたいに。
そこに宮崎駿的な、相手をコントロールする母親像を最後に重ねているからかなり混乱しているのかなあと思う。結果、疑似家族を持つことで責任感を持ったハウルの決断を、「ハウルは弱虫なのがいい」ということで止めてしまうことなってるんだけど、ここで、人の成長を否定しているんすよね。これがジブリどころか、日本社会全体のある種象徴のように見えてしまうという。
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