広島カップ

シンデレラマンの広島カップのレビュー・感想・評価

シンデレラマン(2005年製作の映画)
4.0
ポール・ニューマン、
ロバート・デ・ニーロ、
マイルズ・テラー、
シルベスター・スタローン…
ボクサー役には何故か目尻の下がった垂れ目系男優が多いことに気が付きます。
本作のシンデレラマンこと伝説のボクサー、ジェームス・J・ブラドッグを演じたラッセル・クロウも同様です。
ボクサーにはどこか悲しげな影がつきまとうのと、打たれて目が腫れ上がる演出がしやすい為ではないか?と個人的には思っています。
目蓋の上に右あるいは左肩下がりにバンドエイドが貼ってあったら皆似合いそうです。

魅力的なボクサーに絶対に欠かせない条件はハングリーであること。
強いことも条件の一つであると思いますが腹を空かせていない強いボクサーはどうしても一段下に私は感じてしまいます。強くなって来るに従ってお腹イッパイになってくる人も同様です。

その点本作の主人公は非の打ち所がない。
さらに子供と奥さんに対して優しいという所も加点が高い。
仕事にありつけない1930年代の大不況時代に生き、妻と三人の子供を守る為に物乞いをしているシーンには他の伝説のボクサー達と比べても異質な人だったのだなあと感じますし、リングの上のみならずタフな男だったのだなぁと思います。

ラッセルとレネーの夫婦はロンの演出が効いていることもありますが、苦楽を共にする夫婦という感じがとても良く出ていて名演でした。
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