馮美梅

BOX 袴田事件 命とはの馮美梅のネタバレレビュー・内容・結末

BOX 袴田事件 命とは(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

袴田さんは本当に人を殺して火をつけたのだろうか?

人の言葉って恐ろしい。
真剣じゃなくても、チョット言った一言一言がいつの間にか大きな真実となって人を陥れる。

たとえそれが真実でなくてもだ。

そして人とは違う何かを持っているだけで(袴田さんの場合は元プロボクサーだったと言う事)犯人に仕立てられてしまう。いくら真実を叫んでも訴えても相手がその言葉に耳を傾けない限りそれこそが真実でなくなってしまう。

一旦暴走し始めた嘘の真実は止まることなく本当の真実を吹き飛ばし相手を追い込んでいく。

司法の矛盾や警察の取り締まり、そして検察官の調書、そんな中に正義を持ってその嘘の真実に立ちむかおうと苦悩する熊本さん。

情報操作の恐ろしさ、そんな中でも袴田さんの無実を信じがんばる人たち、この時代、まだ今みたいにDNA鑑定などもないし、今だったら袴田さんが本当に犯人ではないなら科学の力で様々な矛盾も覆ったかもしれない。

裁く者裁かれる者のどうしようもない遠い真実の道を今現在も歩き続けているお二人、いつか本当のことがわかって袴田さんの心の平和が訪れる日が来ることを願うばかりです。

そのためにも何が真実(本当)なのか私たちも知りたい…
警察が真実なのか袴田さんが真実なのか…(2013年視聴)
馮美梅

馮美梅