マッサージ屋2号店

BOX 袴田事件 命とはのマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

BOX 袴田事件 命とは(2010年製作の映画)
4.0
昭和41年6月30日、静岡県清水市。
味噌工場で一家4人が惨殺される事件が起きた。
清水署の立松刑事(石橋凌)は従業員の袴田巌(新井浩文)が怪しいとして目星をつけ、逮捕した。
袴田は勾留期限ギリギリで自白し、裁判が開始される。
主任判事に任命された裁判官・熊本典道(萩原聖人)は捜査方法に疑問を持つが・・・。

実際に起きた「袴田事件」をもとにした作品。
もとにしたというか、多分ほとんど実名なので「袴田事件」を知るには最適です。
この映画公開後に再審請求が通り袴田巌さんは48年ぶりに自由の身になったのは報道の通り。
しかしその後再審取り消しとなり、袴田巌“死刑囚”という言い方になってるみたいですが…なんというか検察側が意地になってるとしか思えないですね。

この作品やその他のこの事件のドキュメンタリーを見ればどう考えても冤罪としか思えないんです。
それでも死刑囚にしたいというのは恐怖ですよ。
今はここまでエグい取り調べは行われないと思いますが、誰にでも降りかかってもおかしくない。
検察、警察のプライドの為に犠牲になる命ってなんなんでしょうねぇ。

新井浩文が重要な役を演じてますが上手い役者さんなのに改めてもったいないと感じました。
作品自体が葬られない事は有り難いことです。