まだベトナム戦争が現在進行形だった時代、ゴダールにヴァルダ、クロード・ルルーシュなど巨匠が集まって作ったベトナム戦争に関するオムニバス。といってもタイトルの通り戦場の風景はごくわずかであり、その大半は「対岸の火事」としか思っていない、そしてベトナムの人々の思いとは別の所で破裂寸前になっているイデオロギーや主張など「外野」の描写にあてられている。個人的には焼身自殺したアメリカ人青年の妻の話が最も興味深かった。全体的に反戦を貫きつつも若干バラバラな印象はあるが、当時の世界の空気を知る上では欠かせない一本。