1970年、アポロ計画三度目の有人月飛行として打ち上げられたアポロ13の奇跡の生還劇、いわゆる「栄誉ある失敗」を描いたロン・ハワード監督作品。
前代未聞の爆発事故発生から、NASAという天才集団が知恵を結集して次々と降りかかる難題を一つ一つクリアしていく様には思わず見入ってしまう。飛行士達の船内での戦いはもちろんだが、地上管制室での激闘もまた見応えがあった。特に、さまざま情報を集約してベストな判断を下していかなければならない首席管制官を演じたエド・ハリスの存在感はさすが。直前のドクターストップにより乗船出来なかったケンの登場もまた心強かった。たくさんの人々が本気で戦ったからこそ彼らは生還できたのであり、鑑賞後はまさしくこれは「栄誉ある失敗」であると納得がいく。
それにしても宇宙飛行士の精神力たるや本当に凄まじい。宇宙空間という圧倒的孤独の中で、ひとつのミスが命取りになる作業の連続は並大抵ではない。
宇宙という未知の領域への挑戦は、怖さとロマンが共存していて面白いね。
