竜平

カンパニー・マンの竜平のレビュー・感想・評価

カンパニー・マン(2002年製作の映画)
2.8
ある企業に就職する男が、そこに潜む陰謀と何やら不思議な記憶の渦に迷い込んでいく。やがて待ち受ける真実とは、という話。

個人的には『CUBE(キューブ)』の第1作目の監督ヴィンチェンゾ・ナタリの作品ということで気になって観賞。まぁそっちにあったような怖さやエグさというのはとくにない感じ。近未来が舞台の、ハイテクを駆使しつつの産業スパイの話、ってのは一応知っておいたほうがいいかも。説明も簡潔に、あれよあれよという間に話が進んでいく。主人公を演じるジェレミー・ノーサムの表情や仕草がなんともいい感じ。どことなくトム・ハンクスのようなひょうきんさを感じる、ってのは俺だけなのかな、そして彼のこの掴みどころのない様が物語をまた読みにくいものにしてるのかなと。ルーシー・リューもね、こーゆー謎めいた役多い気がする。二転三転しつつ、更に謎が謎を呼んでいく展開。ただ大オチに関しては途中で読めてしまった、というか勘付いてしまったというのが正直なところ。これに関してはね、こーゆーミステリーを散々見てきたからこそ勝手に紐付けしてしまうという、個人的なわるい癖。

総じて、真っさらな気持ちで見れたらフツーに楽しめるのかなという印象。まぁ「フツー」の域は越えないかも、な「どんでん返し系」の作品。ただ今作にあるような主人公の胸中、平凡な毎日に欲しくなる刺激やスリルというもの、うん、わかるよその気持ち。全然関係ない話だけど、ヒューマンドラマ作品『カンパニー・メン』と間違えないように。名前が激似なのにジャンルが全く違う故、一応。
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