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砂漠の鬼将軍のMayumiMのレビュー・感想・評価

砂漠の鬼将軍(1951年製作の映画)
4.3
砂漠の狐と呼ばれたエルヴィン・ロンメルの半生を、デズモンド・ヤングの手記『砂漠の狐ロンメル』を原作に映画化した一作。原作者が本人役で登場したり、ロンメル役のジェームズ・メイソンがロンメル将軍が生前に着用していた軍服を着て登場していたり……と二度見、三度見を誘うこと間違いナシの演出が心憎い。
戦術家であり、あくまでも現場の男として現実を見ているロンメルが、理想主義的夢想家のヒトラーに対して反感を抱いていく経過は興味深い。そして何より、愛妻家としての一面が鉤十字を度外視させる好感度に繋がっていた。
唯一気になったのは、ヴァルキューレ作戦の中心人物であるシュタウフェンベルク大佐だったかも……イヤ、左目のはずの眼帯が右目だった、というだけなんだけど……。

とにもかくにも、こんな優秀な男を殺しちゃうんだからヒトラーってホントにバカだよね、と痛感するそんな一作。
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