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LOVEDEATH─ラブデス─のsingerのレビュー・感想・評価

LOVEDEATH─ラブデス─(2006年製作の映画)
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これはもう、今になってみると、ホントに中身も無いし、
心に残るようなテーマ性も、メッセージ性も無い。
だからと言って、娯楽と割り切って楽しめるかというと、
そうではないと断言出来るし、
絶対に万人に受けるようなものではないのは確か。

でも、突出して個性的な作品だったと思います。

そして、ビックリする位の豪華キャスト。
このキャストが揃ったら、余裕で3本はちゃんとした映画作品が出来るだろうという位の豪華な俳優陣を、贅沢に使っている・・・というより、
ストーリーを盛り上げる為の犠牲にしちゃっているというか。
それでも、そんなチョイ役の1人1人までも、美味しい見せ場を用意しちやってるもんだから、
作品自体は2時間40分もの大作気味になってしまっている所は、ご愛嬌?
いや、愛嬌では許容できない人が殆どかも知れませんが、
自分は初めて観た時は、楽しめたクチです。

とにかく、作品のノリと勢いだけは殺さずに、
個性的なキャラクター達を次々投入しつつ、
常に高いテンションで走り切っちゃうような、瞬間の快楽作といった感じでしたね。

以下は、2007年の12月にブログに書いたレビューです。
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最近、ドラマやコメディばかり鑑賞していたので、
久々にアクションでもということで、「ラブデス」を観ました。
いやー、これは面白かったです。
ハラハラドキドキっていうようなストーリー展開では無いし、
2度、3度と楽しめるような中毒性は無いんですが、
物凄く即効性や瞬発力は高いなぁと思いましたね。
色んなトコが漲ってる。
で、テンションがずーっと高い。

注目はやっぱりキャラクターですね。
全員揃いも揃って個性的。加えて、馬鹿。
そういう曲者たちを、2時間半も時間を掛けて、
「わざわざそんなトコまで!」という部分まで描くものだから、
もう、それぞれの濃い所がタップリと滲み出てしまっているというか。
しかも、別にストーリー的にそんなに重要じゃないというか、
居なくても良いような役までも、
それが作品に必要なパズルのピースに仕上げてしまっている、
そんなキャラメイクが光ってましたね。
このキャラたちなら、もう一、二本映画撮れそうだと思うし、実際観たいし。
ホントに、良い出汁が出てましたね。

個人的には寺島進&池内博之のはみだし刑事コンビが好きでした。
IZAMの殺し屋もなかなかハマり役で良かったです。
あと、いっぱいゲストでチョイ役が出てくるのも楽しかったですね。

タランティーノとか、香港ノワールとか。
あと、ジョン・ウーとかの美学に通ずるものがあるなぁと思ったので、
その辺りがツボな人は必見。

というか、これは埋もれさすのは惜しいなぁ。
そんな作品でした。
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