別離のshortのネタバレレビュー・内容・結末

先日「セールスマン」を見たけれど、こちらのほうが私は面白く感じた。
（面白い≠可笑しい）しかもとても面白かった。
離婚問題から始まり、介護問題へと。
そこにもっと様々な問題が次から次へと見えてきて、それがかなり日常的、どこにでもありそうな身近なことなのに、スリリングで目が離せない。誰かがものすごーーーい悪人ではなく、それなのに、物事がいろんな巡り合わせで悪い方向に転がってしまった。
その巡り合わせ、縁の不思議。
また、なぜこの内容で「別離」なのか？考えさせられる。
最初に「離婚したい」という妻。離婚＝別離だけれど、結局このふたりはなかなか離婚しない。
ラストには離婚に至る？けれども、今度は娘に向かって、父母のどちらを選ぶかと訊いている。その答えは娘の中では決まっている。
娘はどちらを選ぶのか？選ばれなかったほうは娘と「別離」となる。
でも私は、娘はどちらにもついていかないと答えるのではないかなと予想していた。
結局どちらを選ぶかは見ている我々にはわからないまま終わるんだけど。
このあいまいでもやもやしたラストは、先日見た「セールスマン」でも感じたので、この監督の持ち味なのかもしれない。
とてもやるせない物語だったが見入ってしまった。