セールスマンを観て良かったので、アスガー・ファルハディ監督作品を求め鑑賞。
なんて重厚…
八方塞がり、辛すぎます。
1つの離婚をキッカケに、波紋のように広がっていく歪み。じわりじわりと心を蝕んで、周りを失望させていく。“家族を守りたい”という互いの気持ちはどうしたってうまくいかず、周りを巻き込み、状況は悪化するばかり。
親権、介護、信仰、貧困…文化は違えど直面している問題はどこでも同じ。
全ては「移住したい」という妻の要望が発端にも思えるが、認知症のお爺さんが妻の名前を呼ぶ様子から、きっと良い関係を築けていたことも伺える。
なぜ、こんな風に歪んでしまったんだろう。娘の気持ちが痛々しく辛い。多感な思春期、嘘の証言をさせられて涙している様子は、辛すぎて見ていられない。