山浦国見

細雪の山浦国見のレビュー・感想・評価

細雪(1959年製作の映画)
3.7
◉東宝版が美しさを追及した作りに対し、大映版は物語や人間関係に注力している。

◉大映版は時代設定が変更されており、子供達がフラフープで遊んでいる。

◉東宝版には台風・洪水シーンは無いが、大映版にはある。逆に花見のシーンは大映版には無い。

◉長女の東京行きが、大映版では最初の方なのに対し、東宝版はラスト。

◉大映版は関西出身の俳優がメインを務めているが、東宝版では関東出身俳優がメイン。

◉東宝版は2時間20分の長編だが、大映版は1時間45分の標準的上映時間。

などが代表的な相違点です。

まぁ東宝版は昭和13年当時の着物を型紙、白生地から作っているので、台風シーンなんか入れたら一発で駄目になる為、入れられなかったのでしょう。

他にも、こいさんの人形作りから洋裁に興味が移るのが、東宝版ではラスト近く、バーテンと暮らし始めてからですし、ボンボンとカメラマンの喧嘩の場所も異なります。

とにかく対照的な作りなので、両方観る事をオススメします。
山浦国見

山浦国見