トムトム

TATSUMI マンガに革命を起こした男のトムトムのレビュー・感想・評価

3.5
劇画の生みの親 辰巳ヨシヒロの半生を自身の作品を挟み込みつつアニメで再現。

寡聞ながら初めて辰巳ヨシヒロという漫画家を知って興味深く観られた。
人生を振り返る間に短編の作品を挟み込むことによって作風を知ることができて良かった。

日本の漫画史はどうしても手塚治虫という天才を中心に語られがちで同時代を生きた漫画家たちも手塚フィルターを通して描かれることが多いのでこういう作品は有難い。

これが日本ではなくシンガポールの監督によって映画化されカンヌ映画祭に選出されたのは嬉しさと悔しさが半々。

藤子不二雄の「まんが道」で光り輝く神の様に描かれていた手塚治虫だが今作でも仏の様な描写でやはり同時代人にとっての手塚治虫の存在は凄いのだなと再確認。

別所哲也が全てのキャラクターの吹替をするという力業に驚いた。
トムトム

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