アキラナウェイ

キャスト・アウェイのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)
4.5
すみません、完 全 に 舐めてました。
超絶素晴らしい名作でした。

どーせトム・ハンクスのお涙頂戴一人芝居でしょう?退屈なんじゃないの?なんて思って人生を漂流していたら、18年も経ってしまっていた。

2000年の映画ってついこの間と思っていたけど、やばいやばい映像がちょっとノスタルジックな色褪せ方をしている!
ポケベルの時代だし…。

そう、時間。この映画が刻むのは時間の残酷さ。

1分1秒を競って荷物をお客様の元へ届けると檄を飛ばすチャック・ノーランド(トム・ハンクス)はFedEXのシステム・エンジニア。世界中を飛び回る中、恋人のケリー(ヘレン・ハント)に「すぐ戻る」と言い残し、飛び乗った飛行機が墜落してしまう。無人島に漂流したチャックの過酷な1日が始まる。

流石のロバート・ゼメキス監督。

ただのサバイバル映画じゃない。

チャックがタイム・マネジメントに重きを置いたバリバリのビジネスマンという設定、FedEXの宅配便が世界中を行き交う描写、ケリーからチャックへ贈られたプレゼント。それらが全て映画の中で結び付いていく素晴らしいストーリー。

全編ほぼ一人芝居となるトム・ハンクス。

退屈なんて全くさせない、流石の演技力!

無人島での過酷な生活。
何度もトライ&エラーを繰り返して、観ている僕らも一緒になって溜め息をつき、励まし、喜ぶ。

1,500日にも及ぶ孤独。

チャックは如何にして生き延びる事が出来たのか。

愛するケリーにもう一度会いたいという思い。
そして、唯一の友人ウィルソンの存在。

バレーボール相手にあんな演技が出来るだなんて、トム・ハンクスはやはりそんじょそこらの役者じゃない!

ウィルソーン!!
I'm sorry!Forgive me!
バレーボール相手に本気じゃないか!!

胸が締め付けられるケリーとの再会。
そしてcross roadで立ち尽くすチャック。
ラストシーンが素晴らしい!

チャックは再び人生という航海に出るけれど、何も心配はいらない。

息をし続けよう、生きよう。
明日への活力を与えてくれる傑作。

一人芝居で退屈なのでは?と同じ理由で敬遠してきたターミナルも観てみようかな?