LalaーMukuーMerry

Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

4.0
ハリウッド版リメイクと原作との最大の違いは、ラストでした。原作ではBallroom danceそのものに焦点が当たってましたが、リメイク版では夫婦愛になってました。だからより万人向けとも言える。ラストで奥さんの職場にリチャードギアが突然現れるドラマチックなシーンは「愛と青春の旅立ち」を思い出して、こっちの方がいいかも、と私も思いました。

でも作品全体の印象は原作の方が好きでした(ちょっとだけどね)

原作でも奥さんに踊りを教えるシーンがありました。とてもたどたどしくステップを教える控えめな描写でしたが、私は十分ドキドキしましたし、好きでしたよ。あれで十分な夫婦愛の表現なのではないかしらん。

20年前の日本社会における社交ダンスの場違い感ぶりは、アメリカ社会におけるBallroom danceより圧倒的に大きかったと思う。その場違い感が、青木さん(竹中直人)、田中くん(田中浩正)、渡辺えり子のような個性的なキャラを生んで、面白さが倍増したのだと思います。ハリウッド版のギャグは、原作を見た後でハードルの上がった私にはちょいと届きませんでした。