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プリティ・ウーマンのおーたむのレビュー・感想・評価

プリティ・ウーマン(1990年製作の映画)
4.4
「エリン・ブロコビッチ」から、ジュリア・ロバーツつながりで鑑賞。
こんな有名作品を今まで見てなかったというのは、我ながらどうなんだと思いましたが、やはり名のある作品は見ておくべきだな、とも思いました。

話は、今さら語るまでもないど真ん中のシンデレラストーリーで、魔法使い的な善意の支援者が現れるところや、タイムリミットが来れば魔法が解けてしまうというところまで、しっかりシンデレラ。
棲む世界が違うがゆえにすれ違いながらも、お互いがお互いに影響を与え合い、より豊かな人生を歩み出す…という展開も、多くの人に受け入れられる親しみやすさがあって、見やすかったです。

という具合に、話の筋も良いんですが、個人的に、本作を名作たらしめているのは、ジュリア・ロバーツだと思います。
コールガール姿のときには安っぽく、ドレスアップしたときにはエレガントに、最後には、そのどちらでもない新たに生まれ変わった姿に見えなければならない女性を、見事に表現していました。
これはもう、演技者としての技量というより単純に資質の問題で、「幅広いイメージを映し出すことができ、なおかつ、話の中心に据えられるだけの華がある」というJ・ロバーツの天性が、ヴィヴィアンというキャラクターに、奇跡的なほどピタリと合致した結果だと思います。
失礼な話、私は彼女を際立った美人とは思っておらず、別にファンでもなかったのですが、さすがに本作のヴィヴィアンには惹かれましたから。
彼女を目当てに見た甲斐がありました。

まあ、「自分で運命を切り開く強い女性」像が浸透している今の感覚で見てると、作中の男性上位な空気がやや気になりはするものの、基本的には名作との評価が納得できるだけの、良いロマンティック・コメディだと思います。
シンデレラ・ストーリーを楽しみたい方、ジュリア・ロバーツとリチャード・ギアの魅力を堪能したい方は、是非。
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