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愛情萬歳のsonozyのレビュー・感想・評価

愛情萬歳(1994年製作の映画)
4.0
1994年、ツァイ・ミンリャン監督作。
ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)受賞他

台北に生きる孤独な3人。
ロッカー式納骨棚の孤独なセールスマン、シャオカン(リー・カンション)
不動産仲介エージェントのエロっぽいお姉さんメイ(ヤン・クイメイ)
露天商のナンパ男アーロン(チェン・チャオロン)

ある日、たまたま高級マンションの部屋に鍵がささったままのドアを見かけ、その鍵を盗んだシャオカンは、再び戻り、誰もいない部屋に忍び込み、入浴しながらリストカットをしてしまう。
そこへメイがゆきずりで出会った男アーロンを連れて入ってくる。
絡み合う二人を覗くシャオカンは、手首の傷を押さえ命を取りとめる。

その後、互いに部屋の鍵を持っているシャオカンとアーロンは部屋で鉢合わせし、次第に仲良くなっていく。
メイとアーロン、アーロンとシャオカン。不思議な関係は・・・

極端に少ないセリフ、音楽に頼らない、役者に詳細な人物設定を伝えない事で役者をその人物になりきらせるというアプローチ。
ツァイ・ミンリャン独特の作風が際立っていました。

シャオカン(リー・カンション)はツァイ・ミンリャン監督長編2作目の本作で更にその唯一無二な個性が光り、監督の作品づくりの原動力になっているのが納得です。
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